信託監督人が就任している受託者による不動産処分について

今回は受託者を売主とする不動産売買について取り上げます。

「信託目録」をつけて不動産登記簿を取得してみると、信託契約の内容がわかります。

今回の信託契約には、受託者による不動産処分について
「受託者の不動産処分について事前に信託監督人の承諾が必要」との条項がありました。

受託者が信託不動産を処分する場合、買主への所有権移転と信託財産でなくなるため
信託抹消の登記を同時に行う必要があります。
信託抹消登記のみすることはできないことに注意が必要です!

登記の目的は「所有権移転及び信託登記抹消」
原因は「所有権移転  年月日売買
    信託登記抹消 信託財産の処分」
申請人は「権利者 買主

     義務者兼信託抹消登記申請人 受託者(売主)」

添付書類ですが、基本的に通常の売買と同じです。
登記識別情報通知は受託者名義になった際に発行されたものを添付します。

今回の場合は信託監督人が就任しており、承諾が必要の旨の文言が信託契約内にあるので
信託監督人の承諾書と印鑑証明書の提出が必要となります。
根拠は、登記研究508号 質疑応答。

承諾書は原本還付されます。印鑑証明書は還付されません、承諾書に添付する印鑑証明書の期限はありません。

申請書および登記原因証明情報に記載する「不動産の表示」には、信託目録を記載することを忘れずに!

登録免許税は所有権移転の分と信託登記抹消(不動産1個につき1000円)を加算した金額となります。